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・メンバーから皆さまへ・メルマガ高円寺電子書林、終了に当たってのごあいさつ文を掲載しました。
メルマガの最終号は10161:00AMに配信されて、編集部のしごとは
これで終了となりました。あの311日を受けて、「情報発信⇔受け手」
としてしごとをしてきたものとして、これまでとちがう一歩を踏み出したい
と強く願ったことからこのメルマガ企画は実現したのでした。

編集作業は5名で担当してきましたが、連載してくださった大竹聡さん、
タミオーさん、森哲平さん、そして単発記事を心を込めて書き上げて
くださった多彩な著者のかたにお世話になったことをおもうとなかなか
ありえないぜいたくなマガジンでありました。

全国にわたる書き手のかたにはお会いする機会もないまま、メールでの
原稿のやり取りのみのかたもありました。
いつか、世俗のしごとから足を洗うことができたときは、こうして
ご縁のあったかたの住む町へ出向いてみたい、そしてそこで眺める
空がどのような色なのか、この眼で見てみたいとおもっています。
鹿児島から岩手まで、またアメリカから寄稿してくださったみなさま
いつかお会いしたいです!

最終号までおつきあいくださった編集メンバーより、読者のみなさまへの
ごあいさつをここに掲載いたします。
こういうひとが作っていたのか!と興味を持たれたかたは、10月末まで
web
上でバックナンバー全編をごらんいただけます。
⇒ BNアーカイブ

それ以降はあとかたもなく消えてしまいますので、お気に入りの
テキストは個人的にコピーしていただいてもけっこうです。
著作権はそれぞれの著者にありますので、その点をご留意ください。


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・・・・・・・・

最終17号の目次から

contents..............

【エッセイ】
ありがちアジアなり
〜上海編〜
ナントカなった『tamioo日記』の上海印刷話。
──タミオー

【書評】
女の人と和解するための読書(12
『釜ヶ崎語彙集1972-1973』の巻
──渡邉裕之

【コラム】
ツキイチジャーナル
月曜日には僕は行かない
──北條一浩

・メンバーから皆さまへ・

──────────

高円寺電子書林、今回が最終号となりました。
特集を組んでみたり、連載をお願いしたり、その時々でさまざまなスタイル
を試みてきました。メールマガジンという媒体に関与するにあたって、
少なくとも僕自身には明確な方針があったわけではありません。

3.11
の震災からまだ日も浅く、そのあとの言説を、写真やイラストなど
ビジュアル要素なしで、言葉だけで構成してみたい、という漠然とした思い
はあったと思います。それぞれのメンバーがその時々で出会った、もしくは
交流していた人から原稿をいただき、それを皆で読み、僭越ながら意見を
述べて手直ししていただくこともあり、そうして毎回、数本の記事を並べ
ました。

「1つの記事が長すぎる」。おそらく、最も多く指摘された批判はこれです。
それはメルマガとしては致命的だ、という意見もあり、しかしそれはそれで
特長でもあることから、「長くてかまわない」と半ば開き直って継続して
いきました。

茶房高円寺書林が発行するメルマガだから、「高円寺」をテーマにしたら
どうか。どういうわけか、誰もそうは考えませんでした。書店発、という
ことで、書評や出版文化に関する記事を中心にすべし、という考えはあった
と思います。しかし、そうもならなかった。そういうものとは違う、なにか
別の性格を持ったものにしたい、という、あいまいな欲があった。その
あいまいさは弱さであり、核心=確信のなさでもありました。

結果、なにかちょっとよくわからない、いったい何のメルマガなの?
と聞かれてもうまく回答できない媒体として、発行の回数を重ねてきました。
そこを面白がってくれる人がいて、一切の利益を生まない、無料メルマガを
2
年、続けることができたわけです。

でも、その「あいまいさ」は、そろそろ終わりにしなければと考えました。
なにものでもない、というエクスキューズの時代から、たとえ誤解があっても
「○○をやっています」と看板を出せるところへ移行しなければ嘘である。
そう思いました。

このあと、なにか別の展開があるのかどうか、今はまったくわかりません。
これまで読んでくださった方々、求めに応じて原稿を寄せてくださった方々
に深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。願わくばそれぞれの
テキストが、また別の機会、別の文脈で読まれたり、誰かの記憶に残ったり、
書かれた方にとっての指針となったり、そうした息の長さとともにあります
ように。

─ 高円寺電子書林 編集長 北條一浩

 

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   *   *   *



北條さんと私の原稿でわかるように、大西さん含む編集部男組は、9月末に
関西にいた。そんなつもりはなかったのだが、結果的に卒業旅行みたいに
なってしまった。
高田さんも原田さんにも来て欲しかったが、高円寺書林で最後の乾杯が
できたから、まあいいですよね。
700名の読者の方々、本当にありがとうございました。また新たなメディア
を考えたいので、どこかでお会いできることを楽しみにしています!

 ──編集担当 渡邉裕之


   *   *   *

渋谷、新宿はちょっと苦手、池袋までくるとほっとして。そんなふうに
東京の西側とあまりご縁がなくて過ごしてきたから、「ちゅーおーせん」
はアウェーで私はビジターだった。今年の春からメルマガに参加させて
いただいて、ほぼ毎月高円寺に通うようになった。だから、高円寺の
まちは私にとっての最初の「ちゅーおーせん」への入口で、「高円寺電子
書林」のメンバーは初めてできた「ちゅーおーせん」の仲間だ。

それぞれが個々の事情を抱えながら、それでも時間をやりくりして
集まった編集会議。
その貴重な時間を共有できたことはとても幸せなことだった。編集会議の
場となった「茶房 高円寺書林」への道は、まちの内側へ、あたたかい場所
へと、けもの道のように私を導いた。

見習いのつもりで、まごまごしているうちにメルマガの休刊にいたった、
というのが正直なところで……。推進力にはなれなかったけれど、こんな
みそっかすな私をあたたかく受け入れてくれた「高円寺電子書林」の
メンバーに感謝します。
そして、700名もの読者のみなさまに御礼申し上げます。
ありがとうございました。またお会いできる日を楽しみにしています。

 ──情報欄担当 高田雅子


   *   *   *

「茶房 高円寺書林」での編集会議のあと、私たちは高円寺でじつによく
飲んだ。いや、よく飲んだのは酔っ払い担当の編集・ワタナベさんと
校正・オーニシです。われらが編集長・ホージョーさんと紅一点・タカダ
さんはきっぱりとした下戸。しかし編集長は仕事柄、じつによく飲み屋を
(も)知っている。4人で、ときに男3人で、ふらふらと入ったお店は数
あれど、ついまた足を運んでしまうのは、たとえばこんなラプソディー。

「かみや」……引き戸を開けるとそこは旅先の地元の居酒屋さん。
おかあちゃん、おとうちゃん、ただいま!
「キムチ」……清楚なたたずまいが活字のイワタ明朝体をほうふつさせる
マドンナがいらっしゃったのですが……。
「ペリカン時代」……出版関係者が集っても空間が下卑ないのはお店の力!?
 ゲラを広げてもいやな顔ひとつされることなく。
「チョップスティックス」……かつての市場のなかにある屋台風ベトナム
料理屋さん。ラスト編集会議のあとはここでした。

いつも編集会議での白熱しそうで煮え切らない頭をかかえ、〆切をかかえ、
お財布は軽く、あーだこーだ、じつにくだらないことを真剣に、あおい
悩みも、あかい皮算用も、しろい絶望も、ぜーんぶ言葉にして酔っ払った
かけがえのない時間。

私たちはバカみたいに一生懸命でした。
そして、性懲りもなく、また飲んでる。電子じゃない高円寺の路地裏はた
また高架下で。

 お疲れさま! かんぱ〜い☆

 ──校正とレイアウト担当 大西寿男(ぼっと舎)


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   *   *   *


   ペンタゴン

りんごは5つに割るもんだ。
亡き父の口ぐせで、それはなぜかといえばりんごの花は5枚の花弁で、
タネもきれいに5つの部屋に収まっているからだ。
4とか6とかにナイフを入れる方が切りやすいのに、たしかに5等分すると
手ごろで食べやすい。

メールマガジン高円寺電子書林は5枚の花弁でひとつの編集部を形づくって
きたのだけれど、いよいよその花も見納めとなるときがきた。

2011年10月に創刊号を配信してから、すこしメンバーも入れ替わったり
しながらなんとか2年間が過ぎ、ここでいったん立ち止まってかんがえた
あげくに、区切りをつけることとなった経過は北條編集長の文にもある通り。

本屋はすでに出来上がった商品としての本・雑誌をお客様に手渡すだけ
なので、じっさいの制作現場に立ち会わせていただいたのは貴重な体験
だった。そしてマガジンというものはある種の雑多なものの混じり具合が
魅力でもあるので、そのバランス感覚をメンバー内ですり合わせながら
仕上げるさまは、職人のしごとの秘密を垣間見るようでわくわくした。

おおかたの同人誌というものはスポンサーが経済的な負担を背負って継続
するようで、投稿する側もまたそれに倣うといったかたちが多いと聞く、
だから全員がよほどの思い入れがないとその熱意を保ち続けるのはやさしく
ない。このメルマガは負担が少ないとはいえ、有料の配信サービスを利用
していたし、編集部を含めすべての著者に無料で書いていただくのはやはり
こころぐるしいものがあった。

無料であるのに読者数が思いのほか伸び悩んだこともあって、700名が
やっとだった。登録がうなぎ上りに増え続いていれば、あるいは編集部も
ちがう目標をかんがえることになったかもしれないが、これが現実だと
認めなくてはならない。
読者の感想を聞きたい、その反響や手ごたえがかんじられないという
ことが、じつはいちばんの悩みであったかもしれない。たとえそれが
めちゃくちゃな批判であったとしても、スルーされるよりはましだと
いいたくなるほどに読者が見えないことはつらいと思い知るのだった。

SNS の充実で1億総発信者になってきたご時世に、思い切り手間をかけて
本格的な編集+校正をほどこしたメルマガとの差異は……いや、これ以上は
詮無いことだ。

5弁の花は読者の手元に届いて、そして花園は消える。

メールを受け取ってくださったかたのもとで、押し花のようにいつか
そっと眺めていただけたらうれしい。

バックナンバーはどこにもアーカイブは残さないこととなった。これは
全国にいてくださる登録してくださったかたへの感謝をこめての結論だ。
編集メンバーはこれからも本の世界でいっそうの活躍をすることを約束
して、またちがった形でみなさまとお会いするにちがいない。
もし、気が付かれたらそっと声をかけてください。

見守ってくださったすべての関係者のみなさま、ほんとうにありがとう
ございました。

 ──高円寺電子書林 発行人 原田直子 

※ きょうの画像は善福寺公園です

author:信愛書店 en=gawa, 16:07
-,
発行人より メルマガ休刊のお知らせ ── 高円寺電子書林 9月号目次紹介
 台風18号の襲来で始まったこの1週間、カフェギャラリーでは
阿波かづささんの個展開催中です。

『覆い尽くすモノ』

本日16日は強風のため開店時間をかってながら風が収まってからと
させていただきます。
ご了承ください。
 

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だいじなお知らせです。

これまで16号発行してきたメールマガジン高円寺電子書林ですが
来月の10月号をもって休刊とさせていただくことになりました。
今月号の目次と、休刊のご挨拶をここに掲載いたします。



kouenji-denshishorin - vol. 016

──────────

 ・・・高円寺

 ・・電子書林

 ・2013 長月

──────────


 活字本にまつわるしごとをしてきた本好きなメンバーがあつまって

201110月に創刊した『高円寺電子書林』。
 ライター、編集、校正、流通、新刊と古本の販売など、それぞれの経験を

活かして、あらたな読み物を無料のメールマガジンというかたちでお送りして

います。



 contents..............



・お知らせ・
──────────
発行人より

メルマガ休刊のお知らせ
──────────
高円寺電子書林  発行人  原田直子


メールマガジン高円寺電子書林の登録読者のみなさまへ

 この2年間、ノンフィクション記事のメルマガとして有志の編集部に

よってお届けしてまいりましたが、このたび10月配信号をもって休刊

することとなりました。

 2011311日の東日本大震災によって引き起こされた東電の福島

原発事故は,日本ばかりか世界を不安と不信に突き落として、2年半が

過ぎたいまも恢復の道筋さえ描けないでいます。震災後の際限のない

情報拡散と不安や怒りの声が錯綜するインターネットユーザーの

web空間にあって、道しるべのひとつになればとの思いではじまった

このメルマガですが、当初の目標にはたして一歩でも近づくことが

できたのか、こころもとない本心を告白しなければなりません。

 書き手の顔が見える(仮想空間上ではあっても言葉のちからを信じて)、

事実に基づいた個人的なエッセーとレポートを多数の縁ある方々に

寄稿していただきました。こころよく応じてくださったみなさまを

本来ならばお一人ずつご紹介して感謝申し上げるべきところですが、

過去ログを参照していただくこととさせていただきます。
 著者のみなさま、編集部一同より深く感謝申し上げます、ありがとう

ございました。

 また、読者のきびしい眼力にかなうものを、と真剣に企画を練り

上げ本業を圧迫するほどの熱意で精力的に取り組んできた編集部の

ボランタリーな働きがなければここまで継続することはできませんでした。

ほんとうにお疲れさま、そしてありがとうございました。

 メールで届けられるささやかな読み物、いかがでしたか?
 編集部員は出版編集の本来の業務で、読者のみなさまとまた本を

通じてお会いできることを楽しみにしております。メルマガ全般に

関してのお問い合わせは信愛書店原田直子

bookshop.shin-ai@jcom.home.ne.jpまで、まずはメールにて

お送りください。

 これまで応援してくださったたくさんのみなさま、ほんとうに

ありがとうございました。


【バックナンバーにつきまして】
 これまで配信されたバックナンバーですが、登録前のものをweb上で

閲覧できるシステムも休刊に伴って利用できなくなります。
 公開メール一覧
 http://sv4.mgzn.jp/pub/mailList.php?cid=Q110257
 臨時号外をふくめて22号を配信してきましたので、過去のデータを

保存希望のかたは10月末日までに閲覧、コピーなどをお手続きくださる

ようお願いいたします。

(なお、本文の著作権はそれぞれの著者にあることをご承知置きください。

無断転載はお断りいたします。)


※メルマガ配信のために登録していただいたメールアドレス等の

個人情報はいっさい他への転用はいたしません。

 9月号は以下の連載記事です、登録されると10月末日までバック

ナンバーをふくめて全編をごらんになれます。

登録はこちらよりどうぞ;http://kouenjishorin.jugem.jp/?cid=47




【書評】
女の人と和解するための読書(11
『幻年時代』の巻
──
渡邉裕之


【コラム】
ツキイチジャーナル
悲しきマイノリティ
──
北條一浩


イベント情報


【編集後記】

 


 2020年の東京オリンピックが決まりました。これから7年かけて、

東京はどう変わっていくのでしょうか。開催の是非はむろん大きな

問題ですが、失われゆくものを見つめ、記録していくこと。それこそが

メディアのいちばんの役割かもしれません。
 今回は掲載本数が少なく、物足りなく感じるかもしれません。そして

当メールマガジン、次回の10月号をもって終えたいと考えています。

メルマガという媒体の可能性と困難に向き合った日々は、とても貴重な

ものでした。

 次回、1015日にまたお目にかかります。

 高円寺電子書林 編集長

 北條一浩



・・高円寺 ・・電子書林 ・・2013 文月 メルマガ目次紹介+記事冒頭部分紹介=
こめメルマガ2013 7月号の目次と記事の冒頭部分を少し、ご紹介いたします。

先月までのBNはこちらからごらんになれます。

⇒ http://sv4.mgzn.jp/pub/mailList.php?cid=Q110257

今月号を全文ごらんになるには読者登録をお願いいたします。
空メールを送るだけ、かんたんですのでぜひどうぞ。

⇒ http://kouenjishorin.jugem.jp/?eid=1803

※この項目はただいま調整中につきご迷惑をおかけいたしますが
 しばらくお待ちください。


 ◇ kouenji-denshishorin - vol. 014



──────────

 ・・・高円寺

 ・・電子書林

 ・2013 文月

──────────



 contents..............


【エッセイ】
ラグーナ(干潟)という場所 1
精神科病院から出版社へ
──森越まや



◇……ラグーナ出版ができるまで

 私は今、鹿児島市にあるラグーナ出版で働いています。以前は、
精神科病院で精神科医として働いていました。今でも週に2日は
病院に勤務しています。
なぜ病院から出版社へ転職したかといいますと、ラグーナ出版は
精神障碍体験者とともに働きながら、本を刊行していくために設立
された会社だからです。




 始まりは病院のデイケアで、患者さんたちと始めた本作りでした。
2006年の春の日、勤務先の病院で、仕事の途中に3階にある図書室に
行くと、精神保健 福祉士の川畑(現・株式会社ラグーナ出版社長)と、
当時統合失調症で入院していた竜人(仮名:リュウト)がひそひそ話に
夢中になっていました。
 「なになになに?」
 「これすごいよ」


.........................

 

【レポート】
自分の家で電気をつくる

◆ お話の前に。
──原田直子(西荻電力新聞発行人)  



 自分の家で電気をつくる。
 私は東京・西荻窪に住んでいるのですが、ご近所の方で、ベランダ発電を
始めた方がいます。また、家で「野沢ひまわり発電所」(!)というものを
もってい る人も知っています。何をきっかけにどんなふうに自家発電をして
いるのか、それぞれ書いていただきました。イントロとして、私たちが地域で
行った電力関連 のイベントについての小文を付けたので、ここから読んで
みてください。

 1冊の本はひとをうごかすおおきな力をもっている。そのことを信じて
「本」にかかわってきました。信愛書店というちいさな町の本屋で本を
仕入れ、棚に並 べて気づいたら40年近くになります。本の魅力は失せては
いないけれど、次々と立ち現れるネット世界の幻影に惑わされて、読者の
ほうも変わりつつあるのは 時代の流れとかんがえて、2006年に茶房 高円寺
書林というブックショップカフェを開店しました。本に対する恩返し、の
きもちで本にかんする展示・販売そしてトークイベントを企画しています。



.........................


 

◆「ベランダ発電」、やってます!
──菅沼陽子  


 気づけば、ベランダ発電を始めてもう半年。
今では夫婦2台のiPhone、iPad、iPodの充電は、
30Wのソーラーパネルからバッテリーに充電した電気を使うことが
多くなっている。

 3.11以降、自分にできることはないかと模索する中、
デモに行くのもいいけれど、私は大勢で行動するのが苦手だったり、
冷え症だから寒い中で長時間歩くのもしんどい……、
というただのナマケモノでもあり、悶々とした気持ちを抱える日々。

 そんな去年の12月、大好きな坂口恭平さんの『ゼロから始める
都市型狩猟採集生活』(太田出版)という本で、
路上生活者の人がソーラー発電をしている例が載っているのを見て、
「これだ! 私もこれをやりたい!!」と思い立つ。



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◆ 我が家の「野沢ひまわり発電所」レポート
──室田元美  




 おそらく、世界一小さい、東京都世田谷区野沢の、たった2人できりもり
している「野沢ひまわり発電所」。フツーの中年夫婦(夫と私)が、屋根に
太陽光パ ネルをのせて今年1月から太陽光発電所を始めたばかり。
「太陽光発電って、ちょっと興味あるけど、どうなの?」という方のために、
きょうはそのレポートを お届けしましょう。アナタも発電所、始めたくなる
かも。



.........................


 
【コラム】
ツキイチジャーナル
花がなくてもサクラはサクラ
……BOOKDAY とやま に参加して
──北條一浩



 さる6月23日、富山市で開かれた本のイベント「BOOKDAY とやま」
に行って来た。富山では初の試みになる「一箱古本市」(注☆)とトーク
イベントを組み合わせた催しで、開催はこの日1日のみ。このトークの
ゲストとしてお招きいただいたのである。
 呼んでくださったのは、富山市内で古本ブックエンドを営んでいる
山崎有邦さんと石橋 奨さん。山崎さんは金沢市でオヨヨ書林、石橋さん
は高岡市で上関文庫と、それぞれ別の店舗もやっていて、そのお2人が
富山市で共同経営しているのが古本ブックエンドだ。
 一箱古本市は当初の募集枠を超える応募があり、予定より少し拡大しての
展開。トークイベントにも60名ほどの方がいらして、拙い話に耳を傾けて
くださった。



.........................

◎イベント情報




【編集後記】


 北條編集長がやたら忙しいので(確か、今日は京都へ行ってるみたい)、
編集後記を渡邉が代わって書きます。

 「ラグーナ(干潟)という場所」、読んでいかがですか? 面白い
出版社ですよね〜。出版に関わっている人間として、この仕事の可能性を、
あらためて感じ ました。と同時に精神病のしんどさも受けとめ……。
短期連載ですので、次号もあります。精神病のこと、もう少し考えて
いきましょう。

 それから「自家発電」関連の原稿。官邸前の人の数は減っているそう
ですが、脱原発の動きは様々な場所でもちろん続いています。その動き
の伝えあいのひとつとして読んでいただければ。

 北條の連載「ツキイチジャーナル」は、イベント・レポートではなく、
イベント日の様々を描写したテクスト。
 手前味噌になってしまいますが、昨年の9月に出したメルマガ vol. 008
で、私は海の家でのイベント(夏葉社の島田潤一郎さんと、編集部の大西
とのプルーストをテーマにした海辺対談)の一日を描いたテクストを書き
まし た。これもイベント日の流れと細部を描写していくものでした。
 この種の文章を、コンサートや結婚式を群像劇として、それも少々脱力
気味に描くのが得意な映画監督、ロバート・アルトマンに因んで、
「アルトマン・スタ イルの文章」と呼ぼうかな。このメールマガジンで、
アルトマン・スタイルの分野をしっかり開拓したい。そんなことを思って
しまった今号です(編集長が留守 の間に勝手に考えてしまった)。

 では、また次号でお会いしましょう。次号は、真夏のさなか編集長が
後記をしっかり書いているはずです。
 
 高円寺電子書林
 渡邉裕之




──────────
本誌掲載記事の無断コピーは固くお断りいたします。
(c)kouenji-denshishorin 2013 All rights reserved.

●編集 : 北條一浩 渡邉裕之 高田雅子
●校正 : 大西寿男(ぼっと舎)

●発行人 : 高円寺電子書林 原田直子
●お問合せ先:東京都杉並区高円寺北3-34-2
 茶房 高円寺書林 メルマガ編集部
 TEL : 03-6768-2412

author:信愛書店 en=gawa, 14:29
-,
・・・高円寺 ・・電子書林 ・2013 水無月 メルマガ配信いたしました〜目次と北條一浩編集長の編集後記ご紹介。
◇ kouenji-denshishorin - vol. 013



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 ・・・高円寺

 ・・電子書林

 ・2013 水無月

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 活字本にまつわるしごとをしてきた本好きなメンバーがあつまって
2011年10月に創刊した『高円寺電子書林』。
 ライター、編集、校正、流通、新刊と古本の販売など、それぞれの
経験を活かして、あらたな読み物を無料のメールマガジンというかたちで
お送りしています。


 *公式ツイッター : http://twitter.com/densho_k




 contents..............


【コラム】
酒場の名人(11・最終回)
84歳のバーテンダー 篇
──大竹 聡


【エッセイ】
ツキイチジャーナル
コカ・コーラにレモンを添えて
──北條一浩


【エッセイ】
ありがちアジアなり
〜ベトナム編〜
危うく睡眠薬強盗にやられそうになった話
──タミオー


【書評】
女の人と和解するための読書(9)
『あめりかむら』の巻
──渡邉裕之


◎イベント情報


【編集後記】 

 はやいもので、2013年もそろそろ半分が過ぎ去ろうとしています。
今年はあれをやって、これにもチャレンジして……。毎年、そんなふうに
考えるのだけれど、では考えたことの「半分」まで来ているかというと、
実感としては、ぜんぜん達していないのです。
 それでも私たちは、「毎月15日に発行する」という最低限の決め事をし、
今回で無事、その4回目をクリアすることができました。タミオーさんの
連載からは、世界にはほんとうに知らないことや危険がたくさんあること、
そこをかいくぐって来た具体的な実践と知恵の魅力、そしてヘンに力が
入ったりしないゆるやかなさばき方、のようなものを受け止めることが
できます。書林メンバー・渡邊裕之の連載は、いよいよディープな領域に
踏み込み、しかしそこに文学的な装飾を込めず、赤裸々、という形容に
頼るようなステレオタイプになることもなく、迷いながら、途方に暮れ
ながら、しかし誠実に彷徨っていると思います。私は今回、「緑」と
「小商い」について書いてみました。
 そして最後に、11回に渡って「酒場の名人」を連載してくださった
大竹聡さんに、この場を借りて感謝を申し上げます。
大竹さんといえば「酒」「酒場」、そのホームグランドばかりでなく、
近年は小説家としても注目されているこの方が、小さなメディアに
これだけ長く付き合ってくださったことは、私たちにとって大きな財産
になったと思います。

 次号は7月15日発行予定です。さあ、もっともっと暑くなった頃に
またお目にかかります。

 高円寺電子書林 編集長
 北條一浩
author:信愛書店 en=gawa, 22:40
-,
【高円寺電子書林】2013年5月号ピックアップ 目次&編集後記ご紹介します。



 ◇ kouenji-denshishorin - vol. 012



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 ・・・高円寺

 ・・電子書林

 ・2013 皐月

──────────


 活字本にまつわるしごとをしてきた本好きなメンバーがあつまって、

201110月に創刊した『高円寺電子書林』。
 デザイン、編集、校正、ライター、流通、新刊と古本の販売など、
それぞれの経験を活かして、あらたな読み物を無料のメールマガジンと
いうかたちでお送りしています。

*公式ツイッター : http://twitter.com/densho_k




 contents..............


【コラム】
酒場の名人(10
いつだって楽しく食べ、残さない 篇
──
大竹 聡


【コラム】
ツキイチジャーナル
ツイッターに関する43の断片
──
北條一浩


【書評】
女の人と和解するための読書(8
『整体入門』の巻・下
──
渡邉裕之


イベント情報


・編集後記・
──────────


 ゴールデンウィークが終わったら、まるで一気に夏が来てしまった
ような高温の日々が続いています。
 皆さま、体調崩したりしていないでしょうか?
 今回はまず、あいかわらず安定感があり、かつ、どこか小説家としての
顔も見えるような大竹聡さんの好評連載を。次いで、私は日頃から感じて

いたTwitterというメディアについて、断章形式なら書けると判断し、

やってみました。
 ラストは渡邊裕之さんの連載ですが、ますます後戻りのできない

ディープな所まで踏み込んだテキストになっています。
 高円寺電子書林は毎月15日配信。どうぞ今後ともお付き合いのほど、

よろしくお願いいたします。


 高円寺電子書林 編集長
 北條一浩




──────────


本誌掲載記事の無断コピーは固くお断りいたします。
ckouenji-denshishorin 2011-2013 All rights reserved.


編集 : 北條一浩 渡邉裕之 高田雅子
校正 : 大西寿男(ぼっと舎)

発行人 : 高円寺電子書林 原田直子
お問合せ先:東京都杉並区高円寺北3-34-2
 茶房 高円寺書林 メルマガ編集部

author:信愛書店 en=gawa, 09:39
-,
高円寺電子書林4月号;西表の珊瑚の防波堤の話=ほんまわかさん、30代の大竹さんが出会った居酒屋の主人、アマゾンのシャーマン体験後半編はタミオーさん、そして北條編集長の『重版出来!』座談会をぜひどうぞ!

15日配信のメルマガ、4月号の目次及び編集後記をご紹介。

毎月14日までに登録された読者に配信いたします。
ごくたまに、ですが登録後にエラーとなり、配信ができない、
またその件でお尋ねをしても逆送されてしまうばあいがございます。
 
15日に配信されない、というときはお手数ですがメールで
発行人原田までお問い合わせをお願いいたします。
E-mail : mmshorin@gmail.com

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◇ kouenji-denshishorin - vol. 011



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 ・・・高円寺

 ・・電子書林

 ・2013 卯月

──────────

 contents..............


【エッセイ】
海を信じる
海とともに生きる暮らし
──ほんまわか


【コラム】
酒場の名人(9)
朝の居酒屋の主人を見てしまった篇
──大竹 聡


【エッセイ】
ありがちアジアなり
〜南米シャーマン編・その2〜
シャーマンのいる村、そしてアマゾンの強烈な虫たち
──タミオー


【座談会】
ツキイチジャーナル
書店員、元書店員が語る『重版出来!』の魅力
──北條一浩


◎読者プレゼント
◎イベント情報


・編集後記・
──────────

 今年はサクラが早く、東京では大方散ってしまいました。
皆さんのところではどうでしょう?
 今月は、久々に4本の原稿がそろいました。絵本作家のほんまわかさんは、
いつしかそこに通うようになり、そしてほんまさんにとって大きなテーマに
なっていった沖縄という場所について、震災を経由した感受性で、力強く書き
下ろしてくださいました。
 大竹聡さんの連載はいつもよりアクセルを内側にグッと踏み込んだような
新境地。タミオーさんの連載もまた、先回に続き、タミオー・ワールドの核心
に触れるデリケートな内容になったと思います。
 ラストは、いま出版人たちを熱くさせている松田奈緒子さんの人気漫画
『重版出来!』について、書店員経験があり、この作品にするどく感応した
お2人を招いて脱線の多い座談会の試みとなりました。
 メールマガジンにはさて、重版ってないのかな? あってもいいですよね。
誰もが幸せになる喜びの単語、重版出来!

次回は5月15日配信です。


高円寺電子書林 編集長
北條一浩

==============

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author:信愛書店 en=gawa, 16:50
-,
メルマガ3月号を配信しました;高円寺電子書林 目次&冒頭を一部ご紹介します◇ kouenji-denshishorin - 2013 yayoi #メルマガ


◇ kouenji-denshishorin - vol. 010



──────────

 ・・・高円寺

 ・・電子書林

 ・2013 弥生

──────────



活字本にまつわるしごとをしてきた本好きなメンバーがあつまって
2011年10月に創刊した『高円寺電子書林』。
デザイン、編集、校正、ライター、流通、新刊と古本の販売など、
それぞれの経験を活かして、あらたな読み物を無料のメールマガジンと
いうかたちでお送りしています。

 *公式ツイッター : http://twitter.com/densho_k




 contents..............


【コラム】

ツキイチジャーナル

「名画座かんぺ」の静かな衝撃

──北條一浩


◇──フリペでもチラシでもない紙1枚の新媒体


機動力のあるメディアが多数、流通するようになって久しい。
ウェブログが「ブログ」のネーミングで定着してからもそれなりの
時間が経過しているし、ツイッターやフェイスブックのようなSNSも、
いよいよこれから始めようかという人がいるかと思えば、あれはもう
飽きたとばかりに止めてしまう人もいる。ミニコミ、フリーペーパーと
いった語彙は陰を潜め、それらは「zine」に取って代わられた。
コンパクトなメディアのたかだかここ数年ほどを見ただけでも、あれこれ
の興亡があるということだろう。

2012年1月、「名画座かんぺ」なるモノが、忽然とあらわれた。これは、
zineといえばいえなくもないが、少なくとも綴じられた冊子ではない。
紙1枚のメディアである。といって、チラシとは違う。チラシより小さい
のだ。小さいがしかし、情報量は1枚のチラシのそれをはるかに凌駕する。


・・・・・・・・・・続きはwebでごらんください


◎みなさんにぜひ知っていただきたいメディアがあります。

from 釜石

被災地の今が見える

釜石の復興とマチづくりを伝えるタブロイド『フライキ!』


……フライキ(富来旗)とは、大漁旗の別称。
浜の賑わいの象徴であり、釜石ラグビーの応援の象徴でもあります。
『フライキ!』には、釜石の復興とマチづくりをしっかり見つめ、
応援していきたいという思いが込められています。


・・・・・・・・・・続きはwebでごらんください


【書評】

女の人と和解するための読書

(7)『整体入門』の巻・中

──渡邉裕之


その国の風景の中にいることが、悲劇的な人がいる。
つい先日、私は「ザ・フューチャー」というアメリカの映画を観たの
だけど、監督・主演しているミランダ・ジュライも、そのような女性
だった。

ロスアンゼルスに住むカップルの物語だ。ある日、二人はケガをした猫を
拾って動物シェルターに運ぶのだが、そこの規則によって、猫は30日間
保護され、それまでに二人が受け取りにこなければ殺処分されてしまうと
告げられる。その30日間を二人は、「今まで先延ばしにしたことを実行
する期間」と捉え、それぞれ行動を起こす。


・・・・・・・・・・続きはwebでごらんください


◎イベント情報

◎読者プレゼント


【編集後記】


前号を発行してから、すっかり間が開いてしまいました。
つまらない言い訳は書かないことにして、1つ、編集部で決めたことが
あります。今後は、月に1回のペースで、毎月15日に必ず配信を行います。
たくさんの原稿を並べること、特集を組むこともしていきたいのですが、
短い記事がポツンと1つだけ、という月もあるかもしれません。
ボリュームの多寡に係わらず、必ず毎月出すことを優先度の第一に
定めました。

また今号から、レイアウトもリニューアルしました。
記事の内容とあわせ、ご感想をいただけたら幸いです。

 高円寺電子書林 編集長

 北條一浩



 ◇ kouenji-denshishorin - 2013 yayoi


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  いただくと、バックナンバーとしてマイページから閲覧
  することができます。再配信はできませんのでお手続きを
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-,
メールマガジン 高円寺電子書林 009号目次紹介&巻頭特集○小野 洋 緊急提言レポート 福島の親子にみみをすます─「明石であそぼう! たこ焼きキャンプ」から〜ひとりでも多くの方に読んでいただきたいので全文掲載いたします。

たいへんお待たせいたしました。
メルマガ009号を年内に配信することができましたが、早々と
原稿を送ってくださっていたタミオーさんはじめ著者のみなさま
には申し訳ありませんでした。

今号は2012年の最終にあたり、巻頭特集として「福島の子どもを
招きたい! 明石プロジェクト」代表の小野洋さんに今年の夏の
保養キャンプをめぐるさまざまな経験、そしてそのなかで支援を
する立場としてどのように考えを深めてこられたかなどについて
文を寄せていただいています。

福島を中心とした広い範囲で、いまだに健康に不安を抱きながら
暮らす多くの人びとがいるということを報道で知りながらもいったい
なにができるだろうか、と立ちすくんでしまいそうですが、小野さん
たちの粘り強い支援活動を知ることを通してかえって励ましを与えて
いただいたようなおもいです。

まだまだこれから長い年月とのつきあい、闘いが待っています。
自治体や政治の大きな支援も当然必要ですが、ごくふつうの市民
である私たちができることはいま頑張っている支援団体を応援する
こと、その活動を多くのひとに知らせることではないでしょうか。

信頼できる情報、そしてひとのネットワークをメルマガを通して
つないでゆければ編集部としてうれしくおもいます。
小野さんの活動については文末にHPなどが掲載されていますので
ぜひそちらもごらんください。

そして、ほかの連載読み物の執筆陣も寒さを吹っ飛ばしてくれる
いきおいでホンネ炸裂!ぜひ本編はメルマガ登録をしてゆっくりと
ごらんください。
登録は最下段に案内があります。

それでは小野さんの了解をいただいて、特集を全文、ここに掲載
いたしましたのでご精読ください。
ご感想など、メールまたはtwitterで頂戴できればさいわいです。
 

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 ○メールマガジン○

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 ○高円寺電子書林○

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  2012 >>> Dec.

  vol. >>> 009

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  活字本にまつわるしごとをしてきた本好きなメンバーがあつまって、

201110月に創刊した『高円寺電子書林』。

 デザイン、編集、校正、ライター、流通、新刊と古本の販売など、

それぞれの経験を活かして、あらたな読み物を無料のメールマガジンと

いうかたちでお送りしています。

 

 *公式ツイッター : http://twitter.com/densho_k

 

 ━【目次】━━━━━━

 

 ■緊急提言レポート

 

 福島の親子にみみをすます

 

 ──「明石であそぼう! たこ焼きキャンプ」から

 ○小野 洋

 (福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト 代表)

    ◇ ◇ ◇ ◇

 連載●──

 

■コラム

 

酒場の名人

──(8)無礼者を躊躇なく叱る飲兵衛 篇

 ○大竹 聡

 

 ■書評

 

女の人と和解するための読書

──(6)『整体入門』の巻・上

 ○渡邉裕之

 

 ■エッセイ

 

ありがちアジアなり

──南米シャーマン 編

  アヤワスカという植物でトリップしてみた

 ○タミオー

………………………

 ◎イベント情報

 ◎編集後記

 ━━━━━━━━━━━

 

■緊急提言レポート

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 福島の親子にみみをすます

 ──「明石であそぼう! たこ焼きキャンプ」から

  ………………………

 小野 洋

 (福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト 代表)

___________

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 昨年(2011年)の夏に引き続き、今年(2012年)も福島県内の子どもたち30名、保護者4名を招いて、2週間にわたる保養キャンプをおこないました。

 

 保養キャンプは、放射線量の高い地域に住む子どもたちの被曝を減らし、体内に取り込まれた放射性物質を排出させ、野外で思い切り遊ぶことなどを通して子どもたちの健康を回復させようという目的で、被災地を離れておこなわれるキャンプです。

 チェルノブイリ原子力発電所事故から26年経ったベラルーシ共和国では、今も国家的プロジェクトとして保養キャンプが実施されています。

 東日本大震災後、日本各地でも多数の市民団体などが保養キャンプをおこなうようになりました。

 私たち「福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト」は今年、727日から89日まで兵庫県明石市と佐用郡佐用町の2か所で、「明石であそぼう!たこ焼きキャンプ〜今年は佐用も! しかコロキャンプ」(注1)という名前で実施しました。

 

──注●「しかコロ」というのは、佐用町の商工会青年部の方たちが、2009年の大水害からの復興を目指して町おこしのために開発した商品「しかコロッケ」のことです。郷土の食材である鹿肉を使っています。今年のキャンプ名には、佐用町の方たちの多大な協力に感謝する思いも込めて、こうした長い名前をつけました。

 

 ◆たくさんの支援とご協力を得て

 

 今年は昨年の突貫工事のような準備を避け、半年以上もかけて準備を進めてきたのですが、しなければならないことが本当に多くて、資金集めや協力団体への連絡、ボランティアさんたちとの打ち合わせ、プログラムの準備などを直前まで忙しくこなす日々が続きました。

 しかしながら、多くの方々の熱心なご協力により、キャンプはスムーズに進み、子どもたちも充実した時間を過ごすことができました。

 

  明石では、歓迎会やお好み焼きづくり、小学校のプールを借りきっての水遊び、明石公園での夏祭り、市役所訪問、魚の棚や天文台見学などを楽しむことがで き、佐用町では、幼稚園や小学校での交流会、川遊び、西はりま天文台や昆虫館の見学などが、地元団体のご協力で実施できました。

 とくに佐用町では、町が宿泊施設を無償で提供してくださり、商工会青年部のみなさんが「しかコロッケ」や「ホルモン焼きうどん」の炊き出しをしてくださるなど、絶大な支援を受けることができました。食材に地元の有機野菜も届きました。

 

 子どもたちのお世話をしてくださったボランティアの方たちも、昨年から引き続いての方が多く、こちらの指示がなくてもすばらしい働きをしてくれました。

 心配だった会計も、寄付は予想より多く集まり、支援イベントで資金を集めてくださる方が次々に現れ、スタッフもたこ焼きの屋台で資金作りに努めたりして、十分な資金を集めることができました。300枚作った支援Tシャツも、多くの方に購入していただくことができました。

 

 ◆去年とは違う、子どもたち

 

  去年と違って今回は、期間の前半、熱中症になったり、やけどに近いような日焼けをしてしまう子がいて、今年の異常な暑さだけでなく、ふだん野外にあまり出 ていないことによる影響、あるいは放射線による影響なのかと考えさせられたりしましたが、期間後半は元気を取り戻し、夏祭りには全員参加することができま した。保護者の方からも、「たくましくなって帰ってきた」という声をいただきました。

 やけどのような日焼けをし、熱中症になりかけた子どもたちですが、アンケートでは、川遊びや川での釣り、プール遊び、日中の野外での夏祭りなど、屋外の行事が「楽しかったこと」の上位を占めていました。

 夏祭りでは、子どもたちが作った「みこし」が練り歩き、昨年は食べるだけだったたこ焼きの屋台で、子どもたちが焼き手として活躍していました。ダンスグループの若者たちの指導でたった一日で仕上がった子どもたちのダンスも披露されました。

 

 それから、今年の特徴として、子どもも付き添いの親御さんも、マスコミの取材にまったく臆することなくうけ答えてしてくれた、ということがあります。

 新聞、ラジオ、テレビの取材があり、どちらかといえばシャイなお母さんたちが不愉快な思いをしないか、子どもたちもどんな話をするのだろうか、と心配していたのですが、お母さんたちも自分のことばで福島の状況がよくわかるように話してくださったので、ほっとしました。

 子どもたちに至っては、大人顔負けなくらい堂々と放射能検知器の説明をしたり、ふだんの生活の話をしたりするのを、後日オンエアされたラジオ番組で聞いてびっくりしました。

 そうと決めていたわけではないのですが、キャンプ期間中に放射能や原発事故の話を子どもたちとすることは本当にまれで、ここまで話ができるとは思っていなかったのです。

  2週間のキャンプを終え、帰りのバスの中の子どもたちの様子を見るだけでも、今年の「たこ焼きキャンプ〜しかコロキャンプ」が参加した子どもたちにとってどんなキャンプだったか、じゅうぶんわかるように思えたものです。

 スムーズにいった初日の明石へ向かう行きのバスとは違い、途中渋滞に巻き込まれ、15時間もの長旅となりましたが、子どもたちは元気で、深夜11時すぎの福島到着まで、DVD鑑賞やゲーム大会、カラオケなどに興じていました。

 「いっそ日付が変わればいいのに。キャンプがもう一日のびたことになるから」

 「帰りたくない! これからお母さんを連れて明石に戻りたい!」

 と言っていた子までいました。

 福島に着き親御さんたちに迎えられて、いよいよそれぞれの自宅に帰る別れ際は、昨年の第1回キャンプでは“今生の別れ”のような涙、涙の別れになったのですが、今回はスタッフに対しても子どもたちどうしでも、「またね!」とニコニコ笑顔のお別れでした。きっとまた会える、という子どもたちの信頼の重さを胸にずしんと感じる帰路でした。

 

   ◆リピーターをだいじにしたい

 

  そうなった理由の一つは、参加者のほぼ8割が昨年のリピーターだったことですが、それだけではなく、前回のキャンプが終わってからも、参加者との交流を続けてきたことにあると考えています。

 昨年の12月には、スタッフが福島に出かけ、一泊二日で参加者の子どもたち・親御さんたちと交流する「同窓会」を実施して交流を深めました。

 また、キャンプ終了直後から、翌年のキャンプに向けた準備の様子や、関西での福島支援の取り組みの様子などを定期的に発信し、参加者の家族に、「私たちは福島のことを忘れていない!」と発信し続けてきました。

 日常的な子育ての悩み相談などもふくめて、スタッフが親御さんたちとメールのやりとりをすることも、まれではありません。

  親御さんのキャンプの感想も、昨年は、「遠く離れた関西で、私たちのことを応援してくれる人たちがたくさんいることに感謝しています」というものが多かったのですが、今年は、帰ってきてからの様子として、こんな文章もありました。

 

  《去年のキャンプ後は、しばらくはボーと何も手つかずで、さみしさのあまり、キャンプの様子はあまり話をしてくれませんでしたが、今年は、あんなことやこ んなことをしたと、とっても嬉しそうに話をしてくれました。「さみしくない?」と聞いたら、「また会えるもん」と答え、ニコニコしていました。》

 

 《娘は、ボランティアの方々、マスター(注2)含めスタッフの方々を身内のように思っていて、毎年、夏休みになれば、会えるものだと思っています。クラスの友達のことを話すように、キャンプに参加したお友達のこと、スタッフの方々のことを、色々話してくれました。》

 

──注●「マスター」は小野のキャンプネーム。参加するほとんどの親子は、この名前で私を呼んでいます。

 

 《去年も参加しましたが、今年も帰ってくるなり「また来年も行きたい−。」と何度も言っていました。》

 

  今年のキャンプになるべくリピーターを優先して来てもらう、ということについては、募集の直前までスタッフのあいだで何度も話し合いました。もっと公平 に、新しい参加者を募集すべきではないか、という意見もあったのですが、一定の人たちとつながり続けるという意味で、今年はとりあえずリピーターをだいじ にしていこうという結論になりました。

  実際、保護者のアンケートには、「長期の休みごとにいろいろなキャンプに子どもを参加させているが、そこで一度友達になった子と二度と会えない」、「行く たびに新しいメンバーやスタッフに慣れなければならず、子どもにストレスがたまる」、などの声があり、同じ顔ぶれで繰り返し受け入れることの重要性が確認 されました。

  他方で、《こんなにステキなキャンプだからこそ一度も参加したことのない他のお子さんに……と思います。実際、何か所か問い合わせたけどダメだった……と いう方が周りにたくさんいます。夏休み中、ずっと家の中でゲームをしていた、とも聞きます。》という親御さんの声もありました。その謙虚さとともに、放射 能の中で暮らさなければならない親の苦しみをあらためて感じました。

 だからこそ、今後も、まるで遠くにある親戚の家に遊びに来るような感覚で参加できる保養キャンプが増えていくことを願わずにはいられません。

 

 ◆被災者の声にみみをすます

 

 

  昨年のたこ焼きキャンプの実施を機に、たくさんの福島の人たちと出会い、話を聞いてきました。

 たこ焼きキャンプ参加の保護者をはじめ、何人かの親御さんとは、幸いなことにとても親しく交流する機会を持ちました。

 その中で、福島(広くは放射線量が高い周辺地域もふくめて)で子どもを育てることがどんなにたいへんなことかも、うかがい知ることができました。

  震災から1年半以上経った今も、何一つ改善されていない状況が続いています。

 除染は簡単にはすすみません。この夏、福島県内の多くの小学校でプールが再開されましたが、許容される基準の0.25μSv(こ れ自体も安全とはいえない)まで下げるため、保護者を動員して何度も除染したり、なかなか下がらないプールではグラインダーでコンクリートを削ったり、と うとうプールに鉄板と人工芝を敷いたりした学校もあったと聞きました。(こんなことまでして子どもをプールに入れないといけないという現実!)

 福島市内に住むある方の家では、空間放射線量が、自宅前の玄関で0.75μSv、庭で1.17μSv、飯館村の方角を向く物置のタレ流しのたまり水は、なんと31μSvあるそうです(いずれも地上1メートルで計測)。こんな家でも、除染の順番がまだまわってきていません。

  そんな状態であるのに、福島県全体として、もう復興に向かいたいという雰囲気が強く、あちこちで野外のイベントがおこなわれ、「まるで子どもをむりやり野外に出すためにやっているみたいだ」、という親御さんの声も聞きました。

  地域行政は人口を流出させたくない、政府や御用学者はできるだけ被害を小さく見せたい、という意図があって「平常モード」を演出していますが、福島に住み 続けることを決めた人たちが、もう放射能の心配をするのがしんどい、もうそうした話は聞きたくない、と耳をふさいでしまう気持ちをもつことは、人としてむ りのないようにも思います。

  できるだけ安全な食べ物を子どもに用意する、野外での遊びを制限する、夏休みなどに保養キャンプに参加させる、などの子どもを放射能から守るための努力を 続けている親は、それだけでもたいへんなのに、そうした悩みを相談できる相手が少ない、保養の話をしただけでまわりからプレッシャーをかけられる、などの つらさが畳み掛けてきます。

 今年の夏休み以降に話をした親たちの多くが、「もう疲れてきました」と言いました。

 みみをすませるほどに身を切られるような思いがし、「夏休みだけキャンプをする今の取り組みだけで満足していいのか」と、自分の中に疑問がわきあがってきます

 


 このような状況が放置されているにもかかわらず、何もなかったかのように原発を再稼働し、経済効率のみを優先して弱者のいのちをないがしろにしようとする社会の動きがあることに、深い危機感と怒りを感じています。

 今のこの状況をつくった責任がある政府、電力会社、財界、そして大人である私たち一人ひとりが、状況をきちんと見つめ、被災者の声にみみをすまし、何をすべきか考えていく必要があると思っています。

 

 ◆新たな動きが、全国で、福島で始まっている

 

 福島に残り、あるいは福島から避難して、子どもたちを放射能から守るために活動している人たちとも出会いました。

 ある方は、小さな娘さんをふくむ家族を関西に避難させ、ご自分は福島に残って、保養キャンプを行政に取り組んでもらうために働きがけをし、国会に行ってロビー活動をし、といったさまざまな活動を精力的にしています。

 しかし、彼自身も被災者なのです。今後どうやって生活していくのかといった悩みもつきません。

 そして何より、3歳というもっともかわいい盛りの娘さんと、年に何回も会うことができないという苦しみは、楽しく恵まれた子育てを父親として経験させてもらった僕にとってもっとも切なく感じることです。

  またある方は、原発事故の直後に避難し、今は県外で避難者の支援や保養キャンプに取り組み、福島で避難したいと思いながら事情があって足を踏み出せない人 たちの相談に乗る活動を、地道に続けています。避難することをめぐって夫婦の対立になり、離婚して子連れで避難するという生活を続けながらです。

   「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」代表の佐藤幸子さんも、長年福島の豊かな大地で続けてきた農的な暮らしをあきらめ、福島の子どものため、 原発を止めるための活動にいのちを燃やしています。佐藤さんもまた、お子さんたちがいて、親としての当然の悩みを抱えながらです。

 そうした方たちも参加して、今、さまざまな動きが全国で、福島で始まっています。

  一つめは、この9月に発足した、保養や避難の支援団体をつなぐネットワーク「311全国受け入れ協議会」です。今年2月に福島でおこなわれた「放射能からいのちを守る全国サミット」の流れを受けて、継続的なネットワークとして活動しています。

 団体の交流や情報交換だけでなく、現地での親向けの相談会や、保養キャンプを紹介するホームページの運営、保養キャンプの経験蓄積のための資料収集などに取り組んでいます。

 現在二十数団体が正規のメンバーとして加入し、私たち「福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト」も参加させてもらっています。

  ☆ 311全国受け入れ協議会ホームページ http://www.311ukeire.net/

 二つめは、今年6月に国会で成立した「原発事故 子ども・被災者支援法」(注3)にもとづく実際の施策に市民の声を反映させるべく、被災者団体、支援団体、弁護士のグループなどが合同で立ち上げた「原発事故 子ども・被災者支援法 市民会議」です。

 

 ──注 正式名称は「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」。

   この支援法が成立したこと自体は、とても画期的なことなのですが、現実に予算を動かして被災者と子どもの支援をしていく枠組みは、まだできていません。当 事者に寄り添った支援を実現するためには、被災した福島の当事者もふくめた市民からの国への働きかけが欠かせません。

 支援法自体は、理念法としてすばらしい内容を持っているので、ぜひ多くの方に知ってほしいと思っています。

 

  ☆ 原発事故 子ども・被災者支援法 市民会議ホームページ http://shiminkaigi.jimdo.com/

 

  ◆市民が開設した「ふくしま共同診療所」

 

  そして三つめが、このほど福島に開設された「ふくしま共同診療所」です。

 福島県によっておこなわれている子どもたちへの甲状腺検査では、結節やのう胞が発見されても、大半が二次検査は不要とされてしまっています。

  低線量被曝の不安を抱える保護者が、一般の病院に体調不良の子どもを連れて行っても、たいていが「心配ありません」ですまされてしまい、多くの親が、病院 に対して不信感を抱いています。そして、他県の病院にセカンドオピニオンを求めて駆け込んでも、福島医大から「セカンドオピニオンは必要ない」という圧力 が医師会を通じてかけられていて、診察を拒否されることもまれではないといいます。

  そうした不安を抱える親子の心のよりどころとなるような病院として、「ふくしま共同診療所」を建設する運動が始まり、この12月に市民からの寄付金によって開設されたのです。

  そうした動き以外にも、福島に住み続ける母親たちが、自分たちでグループを立ち上げた例もあります。郡山市にある「安心・安全・アクション in 郡山」は、自前の交流スペースを持ち、その場所で安全な野菜の販売や、食品の放射能検査、さまざまな会合や保養相談会の窓口といった活動をしています。

  ☆ 安心・安全・アクション in 郡山(3a)ホームページ http://aaa3a.jp/

  このような親御さんたちをはじめとする当事者の活動が盛んになり、そうした動きと支援者がつながることで、福島での閉塞状況を打ちやぶる一つのきっかけが生まれるのではないか、と考えています。

 

 ◆福島の親子とつながり続けていくために

 

  昨年の夏から、保養キャンプなどを通して福島の問題と向き合い、何をしたらいいのか、と常に考えてきました。

 最初はとにかく一分一秒でも、子どもたちを放射能から遠ざけたい、できれば避難を、という思いでしたが、今は、こうした苦難の中にいる親子ととにかくつながり続けることがいちばん大切なのではないかと思うようになりました。

 そんな悠長なことでいいのか、と問いかける声は、もちろん自分の中にもあります。

 しかし、「このままここで暮らしていていいのか」という、もっと深い葛藤の中にいる福島の親子とつながり続けていくために、「たこ焼きキャンプ」を継続していくことは非常に大切だと思っています。──キャンプに参加した親御さんからの、次のような声に応えるためにも。

  《娘は福島生まれということだけで、お嫁に行けないかもしれないと考えることもあります。そんな暗い気持ちを忘れ、親子で夏休みらしい思い出をつくらせてもらいました。福島での暮らしを頑張る気力をもらいました。》

   《福島と兵庫、こんなに遠い所なのに、応援してくれる方々の心は、すぐそばにあるような気がして、心強いです。福島にいることを考えすぎると心が折れそう になります。そんな時に必ず、ブログを見て勇気をもらいます。懐かしく、去年のものも見たりして、笑い、涙し、モチベーションを上げます。

 私自身の大げさですが、命綱です。》

 

 

 

◎福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト

 メール : takocamp@gmail.com

 電話 : 090-9871-1419

 ホームページ : http://www3.to/takocamp

 ブログ : http://takocamp.exblog.jp/

 

 

【拡散希望】

 この記事は、執筆者の了承の下、転載自由といたします。

 みなさま、ぜひ拡散してください。──編集部

 

 

___________

……………………………

◆小野 洋(おの・ひろし)

「福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト」代表

 

子育て支援や子どもの自然体験などに取り組む「スロースペース・ラミ」代表。

1960年福島県生まれ。東京都立大学(現・首都大学東京)卒業後、神奈川県で中学教員を経験。

阪神淡路大震災の後、神戸で誕生したフリースクール「ラミ中学校」のスタッフに。

パートナー、14歳の息子+猫1匹が家族。最近の特技は、会議やシンポジウムの司会進行役。

……………………………

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 
s-DSCN6579.jpg

   (メルマガ編集長北條さんの新刊が出ました〜!)

 

 

■■

■編集後記

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 めっきり寒くなりました。今年は例年より、冬の訪れが早いような気がします。

 高円寺電子書林、前回の配信から相当な間隔が空いてしまいました。まずその点につきまして、お詫びを申し上げます。たいへん申し訳ありません。

 今回は、「福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト」の代表・小野洋さんから、ズシリと重い手ごたえのある原稿をいただきました。2011年に引き続き、2回目となった保養キャンプのレポートと、福島の子供たち、親御さんたちが今も直面している現状、そこから起こされたアクションなどについて、詳細に書かれています。長いテキストになりますが、どうか時間をかけてゆっくりとお読みいただきたいと思います。

 連載原稿も、回を重ねた結果なのか、いずれの原稿も、今までより一つアクセルを踏み込んだカタチになっており、奇しくもそれぞれの書き手のパーソナリティに近づいた内容がお楽しみいただけると思います。

 すべて自信を持ってお届けする内容です。どうか温かい場所で、温かい飲みものなどと一緒に、ぜひどうぞ。

 

 

【お知らせ】

 

 私ごとでたいへん恐縮ではありますが、編集を担当した本と、著者として書かせていただいた本がどちらも1212日(水)に発売となります。前者は、当メルマガでもおなじみ・島田潤一郎さんの夏葉社から刊行される『冬の本』。実に84名もの方々に、「冬」と「本」をめぐるエッセイを綴っていただいた本です。後者は『わたしのブックストア』(アスペクト)で、個人経営の新刊書店や古書店など、全国の小さくてキラリと光る本屋さんを取材して歩いた本になります。

 書店等で見かけることがありましたら、ぜひお手に取ってみてください。

 

 

 ──「高円寺電子書林」編集長:北條一浩

 

 

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author:信愛書店 en=gawa, 21:00
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メールマガジン高円寺電子書林008号>特集●─ 長い時間をゆったり楽しむために …「海辺のプルースト」ほか、目次をご紹介いたします。登録は無料、BNも閲覧できますのでぜひどうぞ。
メールマガジン高円寺電子書林、秋風の立つ頃にやっと
008号を配信することができました。

どうしたのかなぁ、と待ちわびていた方も、そうでない
かたも、お手元に届いた長い長い読み物を楽しんでいただいて
いるでしょうか。

ここに目次と北條編集長による特集の前口上、また編集後記を
掲載いたします。

本文記事の雰囲気がすこしでも伝わって、あらたな読者に
出会えることを願いつつ。

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  2012 >>> Sep.
  vol. >>> 008
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━【目次】━━━━━━


特集●──

長い時間をゆったり楽しむために
……「海辺のプルースト」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ◆まず初めに、いささか冗長な前口上。

 さる8月7日、夏真っ盛りの一日、神奈川県の葉山にある海の家
「UMIGOYA」を訪ねました。そこでいったい何をするのか、と
いえば、マルセル・プ ルーストの、あの『失われた時を求めて』を
皆で読んでみようじゃないか、というのです。かねてより私は
密かに考えていました。
「そういえば、身近に『失わ れた時を求めて』全巻を読破した人が
2人もいる。対談してもらったら面白いんじゃないか?」。

 一人は、20代の若さを武器に、あたかもノルマのように日々
プルースト読みをひたすら続けたという、夏葉社の島田潤一郎さん。
いま一人は、校正者とし て、怖ろしいことにゲラであれを全部
読みきったという、わが「高円寺電子書林」メンバーの大西寿男さん。
この2人を指南役に、まずは2人の対談という形で 話を聞き、用意
されたプリントを皆で読み、教えを乞い、しかるのちに雑談に流れ
込み、プルーストを肴に、あるいはプルーストなどおかまいなしに
どんどん脱 線し、あくせく生きている自分たちにとっての「長い時間」
というものはどこにあるのか、なんであれ「長い」ものを相手にする
ということはどういうことか?  などと、まあ、考えてもしょうが
ないようなことをグダグダ考えてみよう、そういうのって悪くない
よね、と、いうことになったのです。

 本や出版と係わっていながら、日々目先の仕事に追われ、まとまった
読書時間もそうそう取れなかったりする私たちが、無理やりスケジュール
を空け、目の前 は湘南の海というロケーションをわざわざ選び、長い長い
かの本の、ほんのほんの一端に触れてみる。プルーストの、0.00001%に
タッチしてみる。そん な、馬鹿馬鹿しくも切実な試みでした。

 高円寺電子書林のメンバーが思い思いに友人、知人に声をかけ、
集まったのが総勢10名。前半部は島田―大西対談の模様を北條一浩が、
後半部は参加者の声含め、全体の様子を渡邉裕之が、それぞれまとめました。

 なお、島田―大西対談は、エッセンスをダイジェストにして収録
するより、話したままを忠実に読んでいただいたほうがだんぜん面白く、
しかしはなはだ長く なるので、今回は対談スタートから冒頭の1/3ほどを
お届けするに留めました。後日、コンプリート版をお届けする準備も
ありますので、どうぞご期待くださ い。

 では、スタート!


■Part 1:対談
海の家でプルーストを読む

○島田潤一郎(夏葉社)
○大西寿男(校正者・ぼっと舎)
*構成/北條一浩

■Part 2:海の家時間
とりとめもなく語った言葉を記憶する

○参加者のみなさん
*構成/渡邉裕之


   ◇ ◇ ◇ ◇


連載●──

■コラム
酒場の名人
──(7)隣の客に教えてもらった 篇

○大竹 聡


■書評
女の人と和解するための読書
──(5)『「しつこい怒り」が消えてなくなる本』の巻・下

○渡邉裕之


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 ◎イベント情報
 ◎編集後記

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■■
■編集後記
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 9月になってしまいました。夏の経験をお届けしようと思ったのに…。
でも、いいのです。夏の残り香は、まだ、そこここに漂っているでは
ありませんか。なによりも、残暑というカタチで!
 その経緯については本文に書きましたから繰り返しませんが、「長い
ゆったりとした時間とともに本を楽しむ」という試みをやってみました。
皆さんはなに か、長い時間をかけて付き合っているもの、付き合わされて
いるもの、これから付き合おうと思っていることは、ありますか? 
気が向いたら、どんなことでも いい、教えてください。人が長く向き
合っているものの実際を、知りたく思います。楽しいものも、そうで
ないことでも。
 「フクシマ」と長く付き合っていくことがどういうことなのか、
それはまだ誰にもわからないのかもしれません。わかっているのは、
そう、それが間違いなく「長い」ということです。

 「海の家でプルーストを読む」後半部につきましても(というか、
まだ前半も終わっていませんが!)、何らかの形で公開予定です。
どうぞお楽しみに。

 ──「高円寺電子書林」編集長:北條一浩

author:信愛書店 en=gawa, 09:57
-,
=葉山の一色海岸にて「海の家でプルーストを読む」=夕映えのなか、メルマガ編集部合宿の巻。
いきなりですが海辺のプルースト。。ちゃうちゃう、
『海の家で、プルーストを読む』企画で葉山へ。

メルマガ編集部+ゲストに夏葉社島田潤一郎さん、そしてメンバーが
知人を誘って9名でおこなわれた海の家合宿でした。

s-DSCN4770.jpg

バス停から曲がりくねった細い道をのぼってゆくと、玄関わきに
立つ、よそ者が来たなといった胡麻塩五分刈りのオヤジさんの
眼差しにすれちがう。

s-DSCN4772.jpg

湿気を含んだ潮風が松林の向こうから流れてきて、夕暮れに
閉じようとする花の群れが迎えてくれます。

s-DSCN4794.jpg

両の腕を広げて、小さな入り江が迎えてくれました。
葉山、一色海岸です。

きょうは”長い時間をかけて”といったキーワードを、ともに
語り合おう、という企画。
北條一浩編集長の一言ではじまったプロジェクト。

s-DSCN4783.jpg

それにもっともふさわしいと思われるのが、こちらです。

「失われた時を求めて」完訳版全13巻

マルセル・プルースト/著 鈴木道彦/訳

メルマガ編集部の校正部長大西寿男さんはお仕事として
これに関わり、一方島田さんはちくま文庫版を読破する
という体験をお持ちです。

s-DSCN4787.jpg

短い夏の期間だけの仮屋、ひとも犬もみな砂だらけになりながら
浜辺の夕陽を浴びています。

   
    ( ↑クリックして海辺をごらんください )

企画進行は渡邉裕之さん、なじんだ海の家で西の空に
なにを見ているのでしょう。。

s-DSCN4809.jpg

夜になって、波打ち際がすぐ足元までやってくるように
なりました。

s-DSCN4824.jpg

スイカ割りのにぎやかな掛け声がきこえます。


 ( ↑ クリックしてごらんください )

プルーストの長編小説の魅力、書かれた背景や当時の
論評など、貴重なお話が次々と繰り広げられました。

ポエトリーカフェを主宰するPippoさんが、薄明りのなかで
「失われた時を求めて」の1節を朗読してくれて、波の音と
ともにプルーストの保養の世界に遊びました。

s-DSCN4820.jpg

―― きょうは、すこし波が高いです。

きれいに日焼けした海の家のおねえさんがいいます。

―― 葉山は初めてですか?

もう、すっかり旅行者気分を満喫。。

  
   ( ↑ クリックしてごらんください )

ここではみな短パン、ビーサン、水着です。

靴をはいていて、長ズボンのひとがきてる。。
海辺ではもの珍しそうに見られたようです。

s-DSCN4831.jpg

日焼けした背にTatooのお兄さんがせっせとたこ焼きを
焼いていて、いつになったらテーブルに持ってきてくれる
のかな。。。と待っていたら、道具を片付けてしまいました。

充実した夏合宿に、ひとつだけ足りなかったとしたら、それは
あのたこ焼きだったかもしれません。

   ++++++++++

この企画は次号のメルマガ高円寺電子書林であらためて
読み物として掲載することになっています。

大西さん、重い本を持ってきてくださってありがとうございました!
プルースト、草稿のコピーなど、資料も感謝!

ゲストの島田潤一郎さん、出版にかける熱意の一部をそっと
覗かせてくださってありがとうございました!

書店、古書店スタッフさんほか楽しいひとときをごいっしょして
くださったみなさま、ほんとうにありがとうございました!


そして、この企画の主人公はやはり「失われた時を求めて」という
本ではなかったか、と。
作品の力に引き寄せられての稀に見る出会いの場。

プルーストに乾杯!

 ++++++++++++++++++

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author:信愛書店 en=gawa, 16:06
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