東京古書組合のげんきなスタッフさんによる
かべ新聞第1号が発刊されました。
日本の古本屋
『かべ新聞』vol.1〜シリーズ対談理事長がゆく
第1回;長尾真さん”デジタル時代の書籍と古書”
→かべ新聞はこちらからごらんになれます対談の全文は
→こちらにあります対談のなかで日本の出版印刷文化というものがどの
ように位置づけられているか、小沼理事長と長尾館長が
語っていらっしゃる部分をご紹介すると;
長尾=はっきり言って「文化」ということに関しては、本当に
ダメな国になってしまったと思います。企業のトップに話を
聞いても「株主が怖くてそんなものに金を出
せない」などと
言うのだから困ったものです。政府も何かにつけて「経済」
という言葉を強調するけれど、もっと「文化」に対してしっかりと
働きかけるべきで
す。それに比べてフランスは実にしっかり
していて、政府自ら「Googleの軍門に下ってはいけない」
とスローガンを掲げて国立図書館のデジタル化に一千億円の
資金を投じるというのですから、価値観がまるで異なって
いますよね。
小沼=一千億円ですか! 日本の一二七億円とはまるで
規模が違いますね……。しかし、そういったニュースは日本では
報道されないのですね。アメリカのことは多少分かっても、
ヨーロッパの事情については全く届かない。
長尾=正確に調べたわけではありませんが、その一千億円の
うち二〇%はデジタル化によって影響を被る出版業界に対して
支払われるそうです。
・・・・・・・・・
以上一部を抜き出してご紹介しましたが、このように文化行政を
真剣に案じておられる長尾館長に出版業界も積極的に
応える姿勢が必要ではないでしょうか。それも緊急に!
ほかにも東京、全国の古本イベント情報が楽しく紹介されて
いるかべ新聞、古書店では店頭に貼りだしているところも
あるでしょう。
昨年に続いて2011年も秋に大掛かりな『本の楽市』を
開催予定です。
準備会がスタート、ぜひご期待ください!