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その2 ごちそうさま、レビーさん。餃子定食一丁あがり!

きょうはキッチン・リハビリ・デー。

 

HHさんは前日よりレシピ本をあれこれとながめては

メニューをかんがえているようす。

 

ギョーザに決定しました。

 

ユーコさんに手伝ってもらいながら、材料をそろえます。

乾物ケースからとっておきの干しシイタケをもどすのを

わすれないでね、と下ごしらえの指示が飛びました。

 

すぐおとなりのおいしい肉屋さんで豚挽きを買って、

ねぎとゆでた白菜、もどしたシイタケを刻んだら、タネを

よく練り上げて包み込みます。

 

ユーコさんにコツを教えてあげながら慣れた手つきで次々と

きれいにできあがるギョーザたち。

 

いちばん大きなあのフライパンがいいわね!

HHさんの手で並べられるギョーザたちもかしこまっています。

きれいなこげ色のついた裏を見て、お湯を注ぐと、ジュッ!

湯気がおもいきり立ち上がったらふたをします。

 

皮が透けてきたらできあがり。

芥子を添えて、いそいそとテーブルに着きました。

熱々のおいしいギョーザたちはあっという間にHHさんの

おなかに飛び込んでゆきました。

 

しばらくして、

ギョーザには芥子ではなく、なんていったかしら、あの

辛いラー油?だったわね。

でもおいしかったからいいわ。

と満面の笑顔。

 

(安全のために日ごろはガスがつかない工夫をしています)

 

HHさんはすっかりやる気が出てきて、すそが長すぎて困って

いたジャージのパンツのすそ上げに挑戦。

お裁縫大好きだったあのころの姿に立ち戻っているのでした。

そのジャージですか?

どうもやりかけのままになっているようですが。。。

 

 

HHさん、心もちは現役主婦真っ最中。

洗濯物をたたんだり、以前より雑にはなったものの花鉢の

水遣りに、と余念がありません。

完璧をめざすことが生きがいのようだったHHさん。

さいきんはできることをゆっくりと、慎重に、ころばない

ように、と心がけています。

それなのに1週間前に畳ですべって鎖骨を骨折、やっと痛みが

引いてきました。

 

なぜおなじところで(そうなんです、3回目なのです)

転ぶのかわかったわ。

琉球畳なので畳の目が市松状に並んでいて、そのうちの

縦の目のところでいつも転ぶのよ。

 

鋭い観察眼におどろきつつ、幅広のマスキングテープを

横断歩道のように10cm間隔で貼り付けてみたところ、

うまく滑り止めになってくれました。

 

 

レビーさんが我が家にやってきたのは半年ほど前のこと。

けれど、じつは数年前からときどきやってきてはHHさんを

困らせていたことがいまになってわかってきたのです。

大鍋に作るシチューがおいしいかどうか全然わからない、

それはほんとうにおいしくできているのですが、HHさんは

かなしそうにいうのです。

料理大好きだったHHさん、かたよった食生活なんて

かんがえられない、とおもわれていました。
 

お手上げでした。

専門のお医者様にいくら相談しても味覚障害の検査結果は

異常なしと出るのです。

その間に大病もして体力が弱ってきたところに、いよいよ

レビーさんの出番となりました。

 

何も食べる気がおきない、口に入れても呑み込めない。

赤信号です。

血液検査ではとんでもない栄養不良の数値がみられました。

 

胃腸の専門医もかかりつけの大好きなお医者様もひたすら

やせ細って行くHHさんの顔を見ては頭を抱えてしまいました。

どうじに両足のこわばりとひどい浮腫(やぶれそうなムクミ)が

はじまり、整形外科のお医者様もびっくり、だれよりも

途方にくれるHHさんでした。

 

そのころに見えていたものはいまとずいぶんちがいます。

HHさんにだけに見えるいろいろな客人がありました。

なつかしいひとびとであったり、知らない人の声であったり

しました。

 

みんなが心配してお見舞いにきてくれてるのね、というと

ちょっとうれしそうにしました。

なのにあれほど尽くした夫がちっとも顔を出してくれない、

冷たいもんだわ、ということもあってあの世との交歓も

なかなかたいへんです。

 

そういう時期を過ぎて、いまでは大勢の輪の中でお茶を

楽しんだり、スポーツリハビリで体力づくりに通う

ことを楽しめるようになりました。

 

おくすりはビオフェルミンだけ、というと投薬管理の

めんどうを知る方はみなさんびっくりされますが、

たまたまどの先生方もレビーさんを知らず、そのための

処方箋もまったくなかったのが幸いだったのかも

しれません。
 

昭和一桁世代のHHさん、完璧主義で突き進んできた

あのころよりも、いまはおだやかな日々を過ごして

いるとしたらさいわいです。

課題があるとすれば、来週のキッチン・リハビリは

何を作ろうか、でしょうか。

author:信愛書店 en=gawa, 20:24
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