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和紙をつかった修復  〜続編
先週に続いて和紙を利用しての修復について解説していただきました。
内田さんもおっしゃるように、素材をよく知ることは基本です。
専門店などで疑問に思っているようなことなどをていねいに教えて
いただきましょう。
老舗はなかなか敷居が高くて・・・と、つい遠慮をしてしまいがちですが
和紙などの材料は高価なものですし、無駄にしないですむようにしっかりと
教えていただくのがベストですね。

専門店をこうしてご紹介していただけるのはほんとうにありがたいことです。
ぜひ良いお客さまになって、伝統技術のすばらしさを味わいつくして
いただきたいものです。

   豆書林ブログ ♯9

製本の作業でも和紙はかかせない存在ですが、
修復にいたっては、なくてはならないもの。
それこそ修復業界(?)のグローバルスタンダードです。

以前も書きましたが、「和紙」にははっきりした定義がなく、一口に和紙と
いっても本当にいろいろあります。乱暴なところでは、日本で作られた紙は
すべて和紙、といってるところもあるくらいです。
そのなかで私が(そして勤務している大学の保存修復工房や池袋コミュニティ
カレッジの講座で)使っているのが、機械漉きの楮(こうぞ)の和紙です。
紙舗直で購入します。
個々の和紙は海外の修復関係者も注文するところで、原料や繊維を取り出す際に
加えるもの、乾燥方法、ペーハーなどの素性もはっきりしていて安心感が
あります。

よく使うものがRK(Rはロール、Kは楮の頭文字)という機械漉きの楮紙です。
厚みによってRK−00、0、1、2…と分かれていて、修復する箇所や、
厚み、劣化具合によって和紙を選びます。
私が常備しているものはRK−0、2、10、17、19。
破れ目の修理にはRK−2、10を、ページの外れや構造に関するときは
RK−17、19、文字の上にくるならRK−0という具合で選びながら
作業していきます。
もちろん一概には言えませんが。

下の写真は、
左からRK−0、2、10。

和紙修復

はられている和紙の下は、本の文字の上から和紙をはったところ。
鉛筆で囲ったところが和紙のはられている部分です。
左の方が下の文字がみやすいとおもいます。

どんなところに使うのか、
紙の劣化状況はどんなものか、
紙の厚みや種類はいかようか、

などちょっとはっきりさせておくと、買うときに便利。
お店の人に相談にものってもらいやすいですしね。

あと和紙にも紙の目(紙の繊維の方向)があります。
紙が作られる過程上、機械漉きのロール紙は紙が巻かれる方向に繊維が並ぶので
紙舗直のRKのばあい紙の耳がある方に平行に目が通っています。
もしわからなければ買うときに聞いてみてください。

修復についてちょっと知りたい人には
 (有)資料保存器材がおすすめです。保存容器や修復を請け負う会社ですが、写真入で実際の作業が紹介されています。
なかでも面白いのが、ほぼ日刊資料保存(どこかで聞いたことのある名前‥)の
コーナーで、世界の最新の保存修理情報がほぼ毎日アップされています。

(**ちなみに本日の見出しは;IPIの専門家ビゴルダン氏へのインタビュー
「マイクロフィルム等の写真コレクションの状態調査はどうあるべきか」です)


                            内田 由紀子
author:信愛書店 en=gawa, 11:31
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